お元気ですか?
「ろばを売りに行く親子の話」って聞いたことありますか?
このお話について周りの人に聞いても意外に知らないのです。
絵本を探しても見つかりません。本当に不思議です。
私は、このお話をだいぶ小さい頃、たぶん小学1年生みたいな雑誌・・・たしか幼稚園ぐらいから蛍雪時代という中3生向けぐらいまでの雑誌があったのですが・・・で読みました。その内容は衝撃的で今も私の生きる指針となっているもののひとつです。
内容はだいたいこんな感じです。
ある貧しい親子が食費の足しにとろばを市場に売りに行きます。
ろばをひいて2人で歩いているとそれをみた人がいいます。「せっかくろばを連れているのに誰も乗らないなんてもったいないねえ」それを聞いた父親は「それもそうだ」と思い息子をろばに乗せて市場に向かいました。しばらく歩くとまたそれを見た人がいいました。「おやおや年老いた父親を歩かせて親不孝な息子だこと!」それを聞いて父親は、「それもそうだ」と今度は自分がろばに乗り息子を歩かせました。しばらく歩くとまたそれを見た人がいいました。「おやおや、あんな小さい子を歩かせて自分だけろばに乗ってひどい父親だね!」と。「それもそうだ」と父親は今度は息子と2人でろばに乗りました。しばらく歩くとまたそれを見た人がいいました。「あれあれ、あんなやせたろばに2人も乗ってかわいそうだねえ」と。それを聞いた父親は考えました。そしてなんと、狩りの獲物を運ぶように1本の棒にろばの両足をくくりつけて吊り上げ2人でかついでいきました。しばらく歩いてちょうど橋の上にさしかかったときです。ろばが苦しいのであばれたのでロープが切れて、ろばは川に落ちて死んでしまいました。そして親子は今日の糧も得られずにとぼとぼと帰りました。
わたしが感じたのは「自分のことは自分で決める。」ということ。そして「決めたことに自分で責任をとらなくてはならない」ということです。この親子が今日の糧が得られなかったのは、自分たちの責任で、途中にいろいろ言った人たちのせいにしてもしょうがないということです。何をしても言う人は無責任に言うということです。
このお話を読んだあとのせつなさといったらなかったけれど、でも自分が何をしたいかをしっかり考えて行動しないとだめだよ、人のせいにしていては幸せになれないよというのを疑似体験できたのかもしれません。
きっといろいろな感じ方があると思います。どう感じるでしょうか?